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春の海

海はいいものです。

江ノ電にのりたくて、まずは藤沢まで。路面電車だいすき!
鎌倉から乗るよりも空いているので、おすすめです。
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この門がまえ~。すてきー!
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青海苔がたっぷり、のりようかん。
のりようかんに塩あじを足したのが、名物の江ノ島羊羹だと教えてもらう。
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買う。

朝八時からオープンなお店であさひるごはん。
見えないけど、たっぷりのなめろう丼。魚の生肉は、よいものです。
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と、ここまでは江ノ島らしい風景だったんだけど(当社比)
15年ぶりに訪れた江ノ島は、そりゃあもう大変身していたのだった。
島周辺が、大勢の人で芋洗いである。まだ春だよ!
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お城みたいなスパもあるし、昔からの神社も縁結びを本気モードで応援、岩屋の洞窟はファミリー向けにトレジャースポットとしてドラゴンの書かれたかっこいいポスターが貼られている。岩屋どうしたー?!
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銭洗い弁財天。池の中からコンクリの龍がこっち見てる。なかなかの美龍である。

えのすい(江ノ島水族館)も、行列すごかったー!
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でも、大満足。たのしいよ、ここ。
エイが空飛んでるし。
うみがめ、はじめて見た。こんなに大きいんだね。たしかに、これなら二、三人背中に乗って竜宮城に行けそうです。
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えのすい名物、くらげ。
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クラゲのショーがあった。
たいへん、大人っぽいムーディーなショーでありましたよ。デートにおすすめ!薄暗いし!(先輩は寝てた)
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寝てた先輩が撮ったアザラシ。
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春は、みつまた。
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お目当てのカフェが60分待ちだったので、整理券をもらって灯台へ。ここでも並ぶよ~。
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さて、おりるか。
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帰りはドアの外に出て螺旋階段で降りた。なかなかに、よい眺め。

後輩に連れて行ってもらった、フレンチトーストのお店。
こんなにお洒落なカフェが江ノ島にあるのだ・・一体どうしちゃったんだろうか。
唯一、残念だったのは野良猫がいなくなってしまっていたこと。いえ、良いことなんです。島の野良猫を去勢した結果なので。
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海を見ながら仕事の話ばっかりしちまったぜ・・・
こんな画像が乗るのはうちのブログでは滅多にないのだ。
一分間で食べちゃったんじゃないかと思うくらい、おいしかったです。

旅の終わりに、ようやく昔の江ノ島を見つけた。小田急江ノ島駅。
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用務員室2

以下は、鹿鳴館サロンのイベント「書き方講座」での課題、状況設定小説の一部分抜粋です。起承転結の、「起」。
元となる「状況」の部分はこちらから。
http://happymoon.blog35.fc2.com/blog-date-20150319.html
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石油ストーブのオレンジの炎が燃えている。
そのオレンジの炎の先から時折黒煙があがる。筒に巻かれた芯を上下させて温度調整をする昔ながらのストーブ、反射板がくすんでいる。その反射板からの熱はあまり伝わらないのか部屋は暖まらない。
男がストーブの上に、部屋の隅にあったやかんを乗せた。やかんの蓋はない。水道は止まっているので男は外に積もっている雪の塊をやかんの中につっこんだ。ストーブの炎で少しずつ雪の塊が溶けて行く。
「温まらないですね。部屋の中」女のそばにいる男がつぶやいた。
「このストーブだけでは無理かもしれないわ」女がひとりごちした。
「そうですね」と言いながら男が炎の調節つまみを右に回しストーブの芯を上げてみる。ストーブの炎が強くなったがその分、黒煙が段々濃くなってきた。
「芯を上げすぎて不完全燃焼でしょうか。窓をちょっと開けてもいいですか」
男はつぶやき木製の窓枠に手を伸ばし窓をあけようと試みた。窓はしかし老朽化した建物の重みでひしゃげて開かない。
女のそばにいた男が「手伝いましょう」と言って窓際に寄って来た。二人で窓を引くと、窓は大きな摩擦音をたてて少し動いたがそれ以上動かない。この窓はもう何年も開いた事がないようだ。二人の男は本腰を入れて力いっぱい引いた。窓はギシギシと音をたててやっと開いた。瞬間、風が雪を伴って部屋に吹きこんだ。雪片が部屋のあちこちに舞い降りる。綺麗な雪の結晶が様々な模様を描いてはスーッと溶けて行く。
「だいぶ吹雪いてきましたね」男が言って、顔を窓の外に出した。
外は漆黒の暗闇。宿直室の明りだけが積もった雪を照らす。その積もった雪の上を、雪を運んだ風が通りぬける。気温が低い。雪は積もらず、さらさらと積もった雪の上を流れる。そしてふわっとまた舞い上がる。
軒下につららが透明に光っている。太さ10センチ長さ1メートルもあろうか、下に降りて行くに従って細くなり鋭角に先を尖らせている。
「この雪の中、私は歩きたい」女が突然呟いた。
「私、雪の中にいるとあったかくなるの」女がまた言った。
その横顔をまじまじと見て男ははっとして息を呑んだ。
「あの女性だ」
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昭和23年。まだまだ戦争による傷は深く、街にも人々の心にも戦争の暗い思い出が重く宿っていた。
男は学徒出陣で陸軍に入り中尉で終戦を迎え復員した。いわゆるボツダム中尉というやつだ。復員後、目的を失い、何もかも無気力になり闇の物資を調達しては売るという仕事をして来た。
「自分だけ生き残った」彼の脳裏をいつもこの事実だけが覆っていた。自暴自棄になり生きてきた。ただ一つ、やらなければならない事を除いて。
男は仕事も上手く行かず、やらなければならない事もとん挫したまま、自堕落に陥っていった。
男は次第に、稼いだ金をポケットに捻じ込んでは赤線の門をくぐるようになった。しかし、ひと時の快楽に身を沈めてもいつも虚しさだけが後に残った。だが、そのくらいしか、自分が自分を一瞬でも忘れられる事が出来る時間を見出す事が出来なかった。
その日も男は稼いだ金をありったけ持っていつもの様に赤線の部屋にいた。部屋は3畳ほどの小さい部屋で、畳の上に、それだけのためにあるように薄い品のない真っ赤な布団が敷かれている。火鉢の上に鉄瓶が置かれ、火鉢の灰の中で炭がパチパチと鳴っている。飾りもない殺風景な部屋だ。
女が部屋に入って来た。赤い襦袢をまとい紐がゆるく結ばれ、だらしなく襟がはだけている。女は部屋に入って来てお辞儀をした後、顔を男の正面に向けた。男はその女の顔を見た瞬間、「あっ」と息を呑んだ。「写真で見た女に似てる」
「お客さん、何、だまっているの?」
「初めてじゃないんでしょ」
「じゃ、しましょう」
「何、だまりこくってるの」
女が男の顔を覗きこんだ。
「まあ、いいか。世の中色々な事あったからねえ。先にお茶でも飲む?」といいながら女は茶筒からほうじ茶を出して急須に入れた。火鉢にかけてあった鉄瓶の湯を注ぎ蓋を閉めた。急須の注ぎ口から湯気が上がる。
長い沈黙が続く。
「あんた、何、黙っているの?」
女がまた聞いた。
「そうか。話したくないいろいろがあったんだね」女は急須からほうじ茶を男の茶碗に入れその後自分の茶碗に注いだ。
「私もさ、戦争終わってこのかたいい事なくてね」
「家族は空襲で死んで、一人残った母親は大やけどしてね。その看病してるの。
恋人がいたんだけど、これがさ戦死しちまってね」
女はそう言いながら小指をたてた。
「恋人?」男が初めて口を開いた。
「そう。相思相愛の仲の良い恋人同士がいたのよ」
「沖縄に突っ込んだ義烈とかいう特攻隊にいたと後から聞かされた」
「義烈!」
男が二言目を発した。大きな声だった。
「あんた義烈を知ってるの?」

昭和20年。戦争はいよいよ熾烈を極め、4月1日沖縄本島にアメリカ軍が上陸した。日本軍は首里の前面で本土防衛のための時間稼ぎの戦闘を連日強いられていた。その沖縄に陸海軍の特攻作戦が連日行われていた。
義烈空挺隊もその一つであった。隊員は136名。12機の爆撃機に分乗し、沖縄の北、中飛行場に強行着陸後、隊員が飛行場に躍り出て、持っていた手榴弾や爆薬などで敵飛行機などを破壊する任務を帯びていた。実際には一機が5月24日、沖縄北飛行場に強行着陸し敵機やガソリンの破壊に成功したが全員戦死。あとの機は途中で撃墜された他、4機が途中エンジンの不調などで帰還している。

昭和20年5月。男はその義烈空挺隊員の一人として同じ学徒出身の諏訪少尉と出撃前日の夜、語り明かしていた。
「君はこの戦争をどう思う?」
諏訪少尉が杯を重ね、だいぶ酔って来た頃突然男に聞いた。
「どおって・・・僕は・・・」
「君、僕」軍隊では決して出ない言葉を使って男と諏訪は語り合った。
「きさまとおれでは僕たちは似合わないなぁ」諏訪が言った。
同じ学徒出身として男と諏訪は妙に気があって軍隊の中にあっても二人だけの時は学生の様に語りあった。
「僕は戦争は不条理だと思うんだ。国のために戦ってと言うが国とはなんぞや?何のために死ねと言うのだ!」
諏訪は段々語気が荒くなって行く。
「つつましく平和に暮らしていた人たちがある日突然軍隊にひっぱられて死を強いられる許される事ではない!君はどう思う」
「仕方がないさ。抵抗も出来ないで僕は・・・・・」男が言ったことばを挟んで諏訪がことばを続けた。
「君は本当に死ねるのか?何のために、誰のために!明日!」
男は沈黙した。
しばらくの沈黙の後、諏訪がぽつりと言った。
「でもさ、僕は不条理だとは思うが明日は死ねる。恋人のために死のうと思う」
「麗子さんの事か?」男は諏訪から見せてもらった写真の顔を思い浮かべながらそう言った。
「そうだ、彼女のためなら死ねると思う。」諏訪が答えた。
「そうか、いいな君は。僕はだれのためにも死ねないな」男は呟いた。
「麗子さんとは別れをして来たのか?」男が聞いた。
「この冬、彼女の働いている学校を訪ねて来た。それが最後だった」
「そうか。それは良かった」
「もう死ぬ身だから君に明かしておこう」
諏訪は窓を見ながら思いだしたように語り始めた。
「僕は彼女を訪ねた夜、彼女の勤務している学校の宿直室で一夜を共にしたんだ。
勿論、明日はない命だから彼女とは何の関係も持たなかった。でも一つだけお願いした」
しばらくの沈黙の後、諏訪はしんみりと
「彼女に言ったんだ。君の裸が見たい、それも雪の中に輝く裸を」
「そうか。それで彼女は」
「うん、裸になって外に出てくれた。僕は雪の中で全裸で立っている彼女を見て綺麗だと思った。」
「恥ずかしそうにもじもじして手で乳房を隠すもんだから、宿直室にあった荷物を包む縄で両手首を括って松の木に縄を巻いて両手を上げさせた。隠す手段の無い中、彼女は太ももを閉じて項垂れていた。恥じらいを見せる、その姿がとても綺麗だった。しばらく僕は見入っていたんだ。雪の中で宿直室の弱い明りに照らされている彼女の全裸。乳房、つんと尖った乳首、腰のくびれ、太ももをぴったり合わせても見える黒い影・・・目に焼き付けていた・・・・。」
諏訪は満足そうに語り窓を見つめている。
「そうか・・・」男は写真の彼女の顔を思い浮かべながら頷いた。頷きながら写真の彼女が夜の雪の中、全裸で白い肌をさらし、宿直室の明りで輝く肌を想像していた。
すると諏訪が言った。
「なぁ、奥川。万が一沖縄に強行着陸して僕が死に君が生き残ったら麗子の所に行って今の僕の気持を伝えてほしいんだ。」
諏訪は真顔で男の顔を見て言った。
「馬鹿な事いうな。明日は二人ともこの世からおさらばさ」
「遺書は書いたがどうせ軍の検閲にひっかかる。それとなくは書いたが僕の気持ちが通じるのは無理だろうから・・・頼む奥川」
「分かった。万万が一に僕が生き残ったらそうしよう。逆に君が生き残ったら彼女を幸せにしたあげろ」
「でも明日は二人とも天国さ、いや地獄かもしれないけけど」二人は天井を見上げながら笑った。
夜が更ける。明るくなれば出撃だ。二人は同じ女性の事を頭に描きながら飲み、そして最後の睡眠を短く取った。
明くる日、出撃は沖縄上空悪天候のため中止になったが翌日5月24日、夕方6時、義烈空挺隊は熊本県健軍飛行場を離陸、22時10分「我、突入す」の無電を打ったのを最後に消息を絶った。
諏訪は北飛行場に強行着陸した後戦死。男は途中機体の不調で引き返した。
そして8月15日、終戦。

「ねえ、どうなの義烈知ってるの?」
火鉢の上の鉄瓶がちんちんと音をたてている部屋で女が聞いた。
「どうなのさ」
「知ってるよ」
「あんたも特攻かい」
「うん。死にそこなった男だ」
「そうなんだ。死ぬのも辛かったろうけど、生き残ったのも辛いのね」
「でも義烈、どうして知ってるの」
男は口をつぐんだまましばらして
「僕はその生き残りさ」
彼女の顔が硬直した。
「義烈の生き残り?全員戦死したのはないの?」
「うん、4機が引き返した。死にそこなった一人だ僕は」
「ちょっとちょっと。」女は狼狽している。
「あんたが生き残ってあの人が死んだの!」
「なんでそんな事があるの・・・・」女は肩をおとし落胆の色を隠せない。
「あんたが生きてあの人が死んで・・・・」女は無意識に同じことばを何度も発した。やがて沈黙の後、あきらめたように「まぁ仕方がないのね。あんたを責めても仕方ないもの」女は下を向き黙り込んだままぽつりと呟いた。
「私の恋人の名前は諏訪っていうんだけどあんた知ってる?」
「えっ」と男は小さく叫んだ。
目の前にいる彼女が写真の彼女、麗子さんなのだ。足を棒にして探していた麗子さんなのだ。
「よく知っている。諏訪とは同じ学徒出身で気が合ってたんだ」
女は驚いた様子で「え、同じ学徒・・・・まさかあんたの名前は奥川さん」
「そう。」
女はさらに狼狽している。
「諏訪さんからよく話を聞いていたわ。あんたの事。僕に万一の事があったら奥川に頼れって。あんたが奥川さんだったんだ!そしてあんたは生き残ったんだ!」
女はなんども「生き残ったんだ」と呟いた。
「そうさ、私は生き残ってしまった。」
「半端物さ」
「半端物だけど、ずっと麗子さんを探して来たんだ。やっと見つけた。」
男は終戦後、長く諏訪の彼女を探して来た事を話した。
男は復員するとすぐ、麗子さんの実家のあった東京浜町明治座あたりに行った。しかし一面の焼け野原で実家は跡形もなくなっていた。実際、明治座では空襲の火災を逃れようと入った避難民が炎に包まれ全員が蒸し焼きになって死亡していた。
男は麗子さんの勤務していた小学校にも消息を尋ねた。
彼女は代用教員として採用され、学童疎開の引率として群馬の山奥で終戦を迎えていたという事は分かったが、その後の消息は正規の職員ではないので把握してないという回答だった。男は途方に暮れて結局探せなかった事を話した。
彼女の沈黙が長く続いた。
やがて女は少し冷静になって来た。
「そうなの。探してくれたのね。ありがとう。私は代用教員で働いた後、東京に戻ったわ。諏訪さんを待ってたけど死んだって、風の便りで知って絶望した。空襲でたった一人生き残ったけど、全身にやけどした母親の面倒を見なくてはならなくなって特殊慰安施設に応募したの。あんたも知ってるわね。米軍相手の慰安所。日本政府が作った施設だから安心して応募したのに実態は慰安婦だった。
最初はこんなはずではないと思って泣き暮らしたのよ。そこからが私の今の道。こんな暮らしをしてるわ。戦争で人生まったく変えられてしまった・・・。」
「そうか。麗子さんも苦労したね」
「でもね。信じてもらえなと思うけど心はいまでも諏訪さんの物、私そう思って暮らしているの」
男はそのことばを聞いて安心した。
「麗子さん。あなたに諏訪からの最後の言葉をあずかってるんだ。ずいぶん探したけど、今日、こうやって会えたから伝えるよ。その事が生き残った私がしなければならない唯一の事なんだ」
女はびっくりした表情を見せた。
「え、最後の言葉・・」
「ありがとう。あの人、私への最後のことばを言ってくれていた。その最後のことば聞けるのね。嬉しいわ」
「でも」
女はでも、と言った後、口をぎゅっと結んだ。そして、「私、この姿では聞けない。聞いてはいけないと思うの」
「だからね。綺麗になったら聞かせてね。その時まで待ってほしいの」女は自分に納得させるように一言一言噛みしめるように言った。
「分かった。時間が必要なんだね。その時が来て連絡してくれたらいつでも来るから。待ってるよ」
「ありがとう」
女は安堵の表情を見せた。
男は女に自分の住所を書いて渡した。「時々訪ねて来てもいいかい」
女は返事をしなかった。
そして男は女を抱く事無く部屋を出た。

一月後、赤線の家を訪ねると女は姿を消していた。行方はようとしてしれない。男は近辺の赤線や飲み屋を探したが見つからなかった。やがて月日が流れた。どうしても彼女を探せなかった。男は女に教えた住所に住み続けた。焼跡のバラックは長屋になりアパートになりマンションになったが女がいつか訪ねて来てくれるのではないかとずっと待った。
そして、男は数年に一度、苦しい生活の中お金を貯めては、諏訪が麗子さんを訪ねたと言う群馬の山奥の小学校に向かった。決まって真冬の雪深い頃。
学校はいつしか廃校になってしまったが校舎は地区のふれあい広場として残っていた。校舎は老朽化してその役目も終えたが解体費用がかかるという事で野ざらしになっていた。男は雪の日の校舎の宿直室をいつも訪ねていた。諏訪から見せられていた写真で見た女。最後の出撃の前夜に見た笑顔の写真。赤線の部屋で会った彼女。男はいつしかその女に好意を抱いていた。そして雪の中で輝く裸身を見たいと思った。
雪の中の彼女の全裸を想像する事がいつしか男の楽しみになっていた。
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そして今年も男は校舎の宿直室を訪ねた。
そこにいたのは彼女。若い時の麗子さんそっくりの女。そして男は齢、90歳になりかからんとしているはずなのに、女と一緒にいた男に「若くて身体も大きいのに」と言われた。
ここはどこなんだ。そして時代はいつなんだ。女は麗子さんか?
「この雪の中私は歩きたい」「私、雪の中にいるとあったかくなるの」そう呟いた女は男の逢いたかった、そしていつの間にか好きになっていた麗子さんなのか?
ただ一つやらなければいけない事、麗子さんに諏訪の最後のことばを伝える事、それは出来るのか?女と一緒にいる男は誰なんだ?
ストーブの上のやかんが沸騰して来た。幻想が雪のように渦巻く廃校の宿直室。天上でねずみが踊っている。

淳@鹿鳴館サロン 著
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雪の中で裸になる日が来るとは思ってなかった。
感想は、雪の上で裸足は、ものすごく滑る。つるっつるである。
体温で溶けるからかな。とにかく、止まっていられない(笑)
写真を見ても、挿絵として使えそうなのは数枚でありました。転びそうな、ものすごく間抜けな写真がたくさん撮れた。
この日はそんなに寒くなくて、気持ちよかったです。

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テーマ:SM・拷問・調教・凌辱  - ジャンル:アダルト

用務員室

鹿鳴館サロンには「書き方講座」というイベントがある。月に一度、小説の書き方の講義があり、それに従って課題を書く。
ここでご紹介するのは、「状況設定小説」というものだ。
あるシチュエーションから、参加者は小説をリレーのようにつないでいく。その「状況」の部分である。

「あなたらなら、この文章の先にどんなストーリーを紡ぎますか?」
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景気が少しばかり回復していたことと、クリスマスが日曜日と重なっていたことが影響してか、街は例年よりも賑やかだった。街が賑やかな分、人里離れた場所は静かだった。それが、数年後にはダムの底に沈む村だとすれば、なおさらである。そんな村の、とっくの昔に廃校となった学校を目指して、一人の男がやって来た。その学校は車で行くことの出来る場所にあるのだが、その男は、わざわざ学校の裏山の小さな空き地スペースに車を停めた。そこは土地の人間が山菜採りのために停めるか、あるいは、釣り人ぐらいしか利用しない停車スペースだった。
 男は水と少しの食糧の入ったクーラーボックスと一緒にいくつかの釣り道具を降ろした。男の格好も釣り人のそれと似ていたが、どこか不自然だった。

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梅の庭

東京、湯島天神。
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さくらより、梅が好き。そう言いながら、なかなか叶わない満開の梅見。
寒くて、外を長くあるくのが億劫だからだ。気がつけば梅は散り、桜の季節になってしまう。
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ロンシャンスー

龍山寺(ロンシャンスー)
この響きが好き。駅のアナウンスを聴いて真似してみても、地元の人には全く通じなかった。でも好き。
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テーマ:日記 - ジャンル:アダルト

プロフィール

鼠子

Author:鼠子
音楽と東京を謳歌する変な人。ルーツはSMだけどゼンタイ、W&Mなど、皮膚感覚とアングラを愛してます。趣味は18禁なドキュメンタリーを撮影すること。blogでは過去と現在、現実と非現実、日常と非日常のコラージュをお届け中。のんびりふらふら放浪してます。ブログのご感想など、メールでもお待ちしております。こちらからお願いします。
ツイッター @nezuminoko
フリッカー(写真おきば)
http://www.flickr.com/photos/nezumiko/
タンブラー 日常
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タンブラー 非日常
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